reportレポート
全国社会福祉法人経営青年会は、第25回全国大会をオリエンタルホテル福岡(福岡県福岡市)にて3年ぶりに集合形式で開催し、287名が参加しました。
今年度は、「ふくし×地方創生~多様性の時代のパイオニア~」をテーマに、目まぐるしく変化する時代のなかで、社会福祉法人の次代を担う会員たちが、多様性に富んだ時代の先駆者として持続可能な地域を創っていくための実践力を養うことを目的として開催しました。
1日目
記念対談では、福岡市長の高島 宗一郎 氏と全国青年会 梅野 高明 会長が「未来について語る~2040年の都市と福祉~」をテーマに、下支えのイメージが強いこれまでの福祉から脱却し、成長戦略へ押し上げていく意識をもつことや、少子高齢化が進行するなかで各地域で最適な福祉を提供していくために、若い世代が中心となって次の時代に向けたアプローチを実践していくことの必要性などについて意見を交わしました。
講演1では、トリゼンホールディングス株式会社 代表取締役社長の河津 善博 氏より、同社のこれまでの歩みから、経営において失敗した際に「逃げる」選択肢を持つことの重要性や、スケールとスピードを重視することに加え、他社との差別化を図り、自社商品をブランド化してきた戦略などについてお話しいただきました。
2日目
分科会では、全国青年会の3委員会がそれぞれ企画・運営を担当。
第1分科会(制度・政策マネジメント委員会)では、次世代の社会福祉法人の事業戦略の構築法として「Appreciative Inquiry」という考え方を中心に、登壇者の体験談も交えながら、個人や法人のあるべき姿や強みを引き出すプロセスについて解説しました。
第2分科会(事業運営マネジメント委員会)では、都市部と地方で事業を運営する社会福祉法人の実践発表をもとに、他団体との連携を含めたこれからの時代における社会福祉法人のあり方について議論を展開しました。
第3分科会(組織・人材マネジメント委員会)では、心理的安全性を高める組織づくりをテーマに、とくに組織内での信頼関係の構築に焦点をあて、人材の定着や働きやすい組織づくりのポイントについて解説しました。
講演2では、九州旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 担当部長兼営業課長の加藤 邦忠 氏より、コロナ禍で観光需要や鉄道の利用が減少するなか、地域を元気にするために取り組んだ複数のプロジェクトの事例を交え、地域を巻き込み、展開していく姿勢についてお話しいただきました。
多様な課題が山積し、変化し続ける時代の中で社会福祉法人の担うべき役割を再認識し、これからの社会福祉法人のあり方を考える機会となりました。
(報告・全国青年会 事務局)